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伊藤幸久の妄想特急

彫刻家、伊藤幸久の日々と妄想の物語。

第1章 La fatigue -疲労-

2009個展展示風景1

 「桜子ちゃん…。また同じクラスだね。」

 中学の入学式の翌日、佑子は教室で桜子に声をかけた。

 二人は小学5、6年生の頃から同じクラスだったが佑子が桜子に声をかけたのは殆ど初めての事だった。いや、自分から人に声をかけた事自体初めての事かもしれない、そう感じるほど佑子から人に声をかけることは珍しい行動であった。佑子に話しかけられた桜子は初め、きょとんとしていた。しかし、ほどなく応えてくれた。

「また同じクラスだね。よろしくね。」

佑子の不自然な様子には気づいていないようだった。あるいは気づかないふりをしてくれたのかもしれない。


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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

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